2006年 05月 11日
カラバオ祭りと私 |
フィリピンの北から南、田舎に行くとどこでも必ず見かけるのがこのカラバオ(水牛)。人や荷物を載せた重い牛車を引く重要な交通手段として、また、ぬかるみでも自在に歩く力強い農耕の助っ人として、カラバオは、農林水産業が国内総生産(GDP)の約3割を占め、農林水産業に従事する人口が全就業人口の約5割を占めているフィリピンでは、人々の生活に欠かせない動物です。農業省傘下には、フィリピンカラバオセンター(PCC)なんてのがあるくらい。
車の登れない急な山道や、バイクの走れないぬかるみも楽々走破。私も僻地の取材で機材を運ぶのに、カラバオに引かせた橇に何度もお世話になりました。重い荷物を黙々と運ぶカラバオに、嫁と娘の買出しに付き合わされていくつもの買い物袋を持つ自分の姿が重なり、個人的にも特に親しみを感じる動物かも・・・。
大戦中、日米両軍の最大の激戦地となったレイテ島では、フィリピン人の抗日ゲリラがカラバオに乗って車両の入れない山岳地帯の戦場を疾駆。日本軍から「カラバオ隊」と呼ばれ非常に恐れられていたそうです。
カトリック暦で農業の守護聖人・聖イシドロの祝日にあたる今月14、15日にはマニラ近郊のブラカン州プリラン市で「カラバオ祭り」が開催され、カラバオの労をねぎらいます。花輪で飾られた数百頭のカラバオが街の目抜き通りを行進。カラバオの駆け足などのイベントも行われます。
嫁よ、君も年に一度、旦那の労をねぎらってみてはどうだ?迂闊にこんなことを言うと、せいぜい「カラバオでさえ労をねぎらってもらえる?あなたも太りすぎなんだからたまには駆け足でもしたら?」と言われるのが落ちだな、きっと・・・。
週末ならマニラから車で1時間ちょっとの所ですので、マニラにお住まいの方は、冷やかしに行ってみてはいかが?いや、冷やかしに行くのは私の家へじゃないですよ、ブラカンのカラバオ祭りまで。
←さあ、一緒にカラバオ祭りだ!
by miccasharon
| 2006-05-11 02:13